加賀藩2代当主・前田利長が開町して以降、銅器や漆器などの伝統産業や国宝の瑞龍寺・勝興寺をはじめとした文化財など、歴史と文化のまちとして知られる富山県高岡市。

その中心部に、宇治抹茶を100％使用した本格的な抹茶スイーツを味わえる店「和風カフェ次元」があります。

店があるのは、高岡駅からまっすぐ伸びるメインストリート「すえひろーど」のちょっと先、末広坂。路面電車の万葉線が目の前を走る大通りです。

店を営むのは、同じく高岡駅前で「らぁめん次元」を経営する長徳さん。

大好きな京都を再現しようと、店の造作にもこだわっています。

店内に足を踏み入れると、焚かれたお香の優雅な香りに包まれます。

床の間には掛け軸がかけられ、窓の外には風流な竹格子。和風ながら所々にモダンな洗練を感じさせ、堅苦しくないほっとする空間です。

釜やうちわなど、細々とした調度品も気が利いています。

テーブル席のほかにカウンター席もあり、ひとりで訪れる客も多いんだとか。

「和風カフェ次元」で使っている抹茶は、すべて宇治抹茶。

京都宇治にある抹茶店と直接取引し、別の産地の抹茶が混ざらないように徹底管理しています。

そんな宇治抹茶100％の抹茶の特徴は、苦みが少ないこと。ほとんど苦みは感じず、むしろ甘さを感じるほど豊かで深い抹茶の風味を味わうことができます。

1番人気の「抹茶パフェ」は、グラスの高さが24cmのロングサイズ。

抹茶ゼリー、抹茶アイス、抹茶のわらびもち、ホイップクリーム、白玉、小豆がグラスいっぱいに盛られています。

さらに「抹茶パフェバニラDX」は、そのうえにバニラアイスがのせられた豪華版。もっとアイスが食べたいという客のリクエストで生まれたメニューで、コクのあるバニラアイスとほのかな抹茶の苦みが溶け合うとその余韻に浸りたくなる味わいです。

長徳さんがぜひ味わってほしいと語るのが、実はグラスの底で待ち構えている抹茶ゼリー。さっぱりとしたキレのある味ながら、濃い抹茶の風味をしっかりと味わえるように配合されています。つるんとしたゼリーの食感がまた心地よく、パフェの締めくくりにはぴったりです。

「和風カフェ次元」と「らぁめん次元」を営む長徳さんが抱くのは、高岡のまちを「ハレ」の場にしたいという夢。

小さいころに電車に乗ってまちへと繰り出した“おでかけ”が大切な思い出として残っている長徳さんは、ふだん口にする機会があまりない本格的な抹茶やスイーツを味わうことで特別な“おでかけ”感を今の高岡でも感じてほしいと、この店を始めました。

毎年5月1日には、豪華絢爛な御車山が勢ぞろいする片原町交差点の近くの和風カフェ。歴史と文化を感じながら、特別な味わいに浸るのもいいかもしれません。

【和風カフェ次元】

住　　所　富山県高岡市末広町14-46

電話番号　0766-21-7739

営業時間　10:00～18:00（L.O. 17:30）

定  休  日　月曜

駐  車  場　あり

記事編集：nan-nan編集部